意外と知らない?! 睡眠導入剤と睡眠改善薬 何が違うのか

こんにちは。管理人の井口です。

今回のテーマは、「睡眠導入剤と睡眠改善薬」です。

名前が似ていてどちらも眠るための薬ですが、どういう違いがあるか知っていますか。この2つは、実は中身はまったく違う薬です。そこで、今回は睡眠導入剤と睡眠改善薬の違いについて書いていきます。


目次
睡眠導入剤は効く時間が短い睡眠薬、睡眠改善薬は眠たくなる薬
導入剤の成分は睡眠薬と同じ、改善薬の成分は昔のかぜ薬と同じ
導入剤は副作用がきつく、改善薬の副作用は軽いが個人差がある
導入剤はかぜ薬と一緒に飲むとNGで、改善薬は鼻炎薬と一緒に飲むとNG


睡眠導入剤は効く時間が短い睡眠薬、睡眠改善薬は眠たくなる薬

睡眠導入剤(以下、導入剤)は、効く時間が短いれっきとした睡眠薬です。専門用語では、超短時間作用型、短時間作用型に分類されます。効く時間は約3〜4時間ほど。主に寝付きが悪くて眠れない人に処方されます。睡眠薬なので、買うには医師の処方箋が必要です。市販はされていなくて、調剤薬局で処方してもらう形になります。

睡眠改善薬(以下、改善薬)は、効き目が弱い睡眠薬。厳密にいうと、睡眠薬ではなく眠たくなる薬です。睡眠薬は薬の力で強制的に眠りますが、改善薬は眠気を催す薬です。専門的には、抗ヒスタミン剤と呼ばれる薬で、眠たくなる仕組みも成分も睡眠薬と違います。また、一般医薬品として市販されているので、ドラックストアで普通に買うことができます。

導入剤の成分は睡眠薬と同じ、改善薬の成分は昔のかぜ薬と同じ

導入剤は睡眠薬なので、成分も睡眠薬と同じです。現在、睡眠薬はGABA受容体作動薬と呼ばれるタイプが主流。GABAは抑制系の神経伝達物質で、脳の働きを抑える作用があります。この仕組みを薬で動かすわけです。成分の量や配合している化学物質の種類で、効き目を短くなるようにしているだけで、働きそのものはその他の睡眠薬と一緒です。

改善薬の成分は、昔のかぜ薬に入っていた成分。専門的には、ジフェンヒドラルミン塩酸塩という成分が使われていて、この成分が神経伝達物質であるヒスタミンの邪魔をします。ヒスタミンは、興奮系の伝達物質で脳を覚醒させる働きがあります。つまり、脳を起こそうとするスイッチを切ることで、眠気を出すわけです。

導入剤は副作用がきつく、改善薬の副作用は軽いが個人差がある

導入剤は睡眠薬なので副作用が重いです。主なものに、反跳性不眠・健忘・持ち越し効果・筋弛緩作用があります。重度になると、不安や焦り、振戦(しんせん)、発汗や痙攣が出る場合もあります。振戦(しんせん)は、自分の意志に関係なく、筋肉が収縮や弛緩する状態です。意識障害や、記憶障害が出ることもあるそうです。

改善薬の副作用は、昼間の眠気・めまい・頭痛・発疹・胃痛・吐き気・口の渇きなどがあります。あとは、尿管を収縮させる副作用もあるらしいので、夜間頻尿がある人はやめたほうがいいかもしれません。かぜ薬を飲んで副作用が出たことがある人は、飲むのは控えたほうがいいかもしれません。

導入剤はかぜ薬と一緒に飲むとNGで、改善薬は鼻炎薬と一緒に飲むとNG

導入剤は、風邪薬と一緒に飲むのはNGです。改善薬もそうですが、かぜ薬も眠くなる成分が入っているので、眠気がひどくなり日常生活に支障が出るかもしれません。もし、睡眠薬を服用していて、風邪を引いてしまったら主治医の先生に相談しましょう。

改善薬は鼻炎薬と一緒に飲むのは避けたほうがいいです。鼻炎もヒスタミンが原因のことがあり、同じ成分が入っているかもしれません。なので、知らないで一緒に飲むと眠気がひどくなったり、副作用が出たりする可能性があります。鼻炎持ちで薬を飲むことがある人は、改善薬を飲むことは避けたほうがいいかもしれません。

いかがでしたか

睡眠導入剤と睡眠改善薬、大変紛らわしいですが、今回の記事で違いがわかったかと思います。もし、これらの薬が必要になった場合は、きちんと自分にあった薬を選びましょう。

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