意外と知らないカフェインの眠気覚ましのメカニズム

こんにちは 管理人の井口です。

今回から、シリーズでカフェインを取り上げます。
初回の今回のテーマは、「眠気とカフェイン」です。
世界中の人々が毎日眠気覚ましにカフェインを摂取しています。ただ、なぜカフェインを取ると眠くならないかという問いの答えを知っている人は少ないでしょう。今回は、眠気のメカニズムも合わせて、カフェインの眠気覚ましの仕組みを説明します。


目次
なぜ眠くなるのか
カフェインの作用


なぜ眠くなるのか

眠気のメカニズムは、まだ未解明の部分が多いのですが、今回はカフェインに関わるところを説明します。
まず、ざっくりとプロセスを書きます。

プロスタグランジンD₂

アデノシン

GABA(γ-アミノ酪酸)

ヒスタミン

簡単に説明すると、プロスタグランジンD₂とアデノシンは共に睡眠物質です。睡眠物質は、様々なホルモンの残骸みたいなもので、現在までに約30種類発見されています。そして、脳内に一定量溜まると眠くなります。もし、睡眠時間が短くて脳内に残ってしまうと睡眠負債になります。

プロスタグランジンD₂が増えると、アデノシンの分泌が促されます。このアデノシンもエネルギー源であるアデノシン三リン酸の代謝物で生きているだけで溜まっていきます。アデノシンが増えると、抑制系の神経伝達物質のGABAが分泌されます。GABAは脳の働きを鎮める働きがあり、脳を覚醒させる作用があるヒスタミンが、GABAによって鎮められて眠くなるわけです。

余談ですが、ヒスタミンは風邪の時の鼻水やくしゃみの原因物質として有名で、昔の風邪薬を飲むと眠くなったのは、ヒスタミンを鎮める成分が入っていたからです。
ちなみに、メラトニンは全く別の仕組みで眠くなります。

自分でGABAを摂取すると眠たくなります。GABAについてはこちらの記事をどうぞ。

「GABAを摂ると睡眠が深くなる理由とその活用法」

眠くなるのは睡眠物質が溜まり、GABAが脳を鎮めるから。

カフェインの作用

なぜ、カフェインを取ると眠くならないかというと、カフェインにはアデノシンの働きを邪魔する働きがあります。つまり、アデノシンが増えてもGABAが増えなくなるということです。眠くなるのは避けられますが、眠気の原因であるプロスタグランジンD₂とアデノシンがなくなるわけではありません。 

つまり、カフェインを摂取するということは、いわば脳に「ゴミの片付けなんてしなくていいから働け」と言ってるみたいなものです。

カフェインを摂るということは、脳に「ゴミの片付けなんて、しなくていいから働け」といっているようなもの。

いかがでしたか。

カフェインは、一度に2つの睡眠物質の働きを邪魔します。よく効いて当然かもしれません。ただ、やっぱり寝る前は摂るのはやめた方がいいでしょう。