今回は、SBクリエイティブから出版されている「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」を紹介します。
目次
・基本データ
・著者紹介
・本の特徴
・こんな人におすすめ
・目次と簡単な内容紹介
・本の感想
基本データ
- 著者 西川ユカコ
- 出版社 SBクリエイティブ
- 価格 1490円
著者紹介
著者の西川ユカコさんは、寝具メーカーの昭和西川の副社長です。雑誌の編集者をした後、昭和西川に入社したが体調を崩して入院。その時に、巷の快眠術を自分で試した結果、生産性が上がったそうです。現在は、副社長の傍ら、睡眠の専門家として執筆やセミナーもしてらっしゃるそうです。
本の特徴
睡眠の仕組みから、生活習慣、寝具まで、快眠するための知識が幅広く書かれています。また、昼に眠たくならないための食事のコツも書いてあるので、生産性アップも望めます。寝具メーカーの人が書いた本なだけあり、寝具については詳しく書かれています。特に、羽毛布団についてはなかなかないので、買う予定がある人は読むといいです。
こんな人におすすめ
- 睡眠に興味がある人
- 初めて睡眠の本を読む人
- 仕事のパフォーマンスを上げたい人
- 寝具について知りたい人
目次と簡単な内容紹介
はじめに
第1章 眠れない人が知っておきたい「睡眠の原理・原則」
この章では、睡眠の仕組みが解説されています。
睡眠負債を重症化させている人ほど、思考が麻痺していてそれに気付きません
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
眠気は最初眠くなるのですが、睡眠不足が常態化すると慣れてしまい感じなくなります。眠くならないから大丈夫ではなくて、脳の認知機能はどんどん落ちてしまうという研究結果があります。眠くならないので睡眠は足りていると思っているが、集中できずミスをしてしまう。そんなことが続いて勘違いしてしまうことが原因かなと思います。
健康な成人では、そこから寝付くまでに10~20分くらいかかるのが普通です
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
ときどき、どこでも5分以内に眠れるという人がいますが、そういう人は睡眠不足の可能性があります。睡眠不足だけど、昼間は起き続けるために脳が必要以上に興奮して覚醒を保っている状態。なので、気を抜いたり、いざ寝るときにすぐに寝てしまうわけです。寝付きが早すぎるのも問題です。
ホモサピエンスが誕生した時点で人類のメカニズムは決定づけられ、ほとんど変化していません。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
人間の進化の観点から健康や病気を考える「進化医学」という分野があります。進化医学によると、遺伝子的に人間は1万2千年前からほとんど変わっていないそうです。農耕生活が始まったのは1万年前位だといわれているので、まだ人間は農耕生活に適応していないということ。体は狩猟採集の生活のままなのに、生活は激変したのが生活習慣病の根源という考え方です。
第2章 俗説にダマサれるな!「睡眠の新常識」
この章では、一般的に言われている睡眠の常識の間違いについて解説されています。
ぜひ参考にしてもらいたいのが、「ミュンヘンクロノタイプ」のセルフチェック。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
これは、鵜呑みにしないほうがいいと思う。僕は勤務時間の関係で9時に起きて、夜中の2時頃に寝る生活ですが、試していないですが多分夜型と出ると思います。ただ、僕自身は朝のほうが強いと思っています。朝起きて夜寝る、普通の生活をしている人は参考になると思いますが、そうでない人はやめたほうがいいです。
ショートスリーパーとは、5時間未満の睡眠時間でも日中にほとんど眠気を感じず、心身に何ら問題が起こさない人です。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
ショートスリーパーは、簡単にいうと5時間未満の睡眠でも週末に寝溜めをしなくても大丈夫な人です。昼に仮眠である程度寝る人も多いそうなので、体質的に長く眠れないのかもしれません。
多くのビジネスパーソンと話をしていると、なぜかショートスリーパー率が高いのです
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
これは、多分眠気に慣れてしまって感じなくなっているだけだと思います。さきほども書きましたが、感じないだけで脳の認知機能は落ちているので、しっかり寝ると生産性が上がるかもしれません。
中には、フィットネストレーナーをつけて身体を動かすように、睡眠の質を高める目的で、睡眠専門のコーチをつける人もいます。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
アメリカは公的な医療保険がなく、病気になると自己管理ができないと思われるため、健康への意識が高いそうです。ただ、睡眠専門のコーチをつけるという人は、多分一部の富裕層だけでしょう。
40歳以上の男女で4500万人が排尿のために夜間一回以上起きているとのことです。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
僕も40代ですが、幸い排尿で起きることはあまりないです。寝る前にトイレに行かなかったときか、布団が寒い場合かのどちらか。ただ、最近すこしいびきをかくようになったので、40代になると睡眠に問題が起きやすくなるのかもしれません。
第3章 「朝の過ごし方」で午前中のパフォーマンスが劇的にアップする
この章では、パフォーマンスを上げるための朝にしたほうがいいことが紹介されています。
ちなみに朝の二度寝は深い眠りに入ってしまうため、起床時に頭がぼーっとしたり、身体がだるくなりがちです。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
2度寝が深くなるのは、ノンレム睡眠が足りていないからかもしれません。しっかりと寝ていれば、ウトウトするだけで深くはなりません。
第4章 夕方まで高いパフォーマンスを持続させる「日中の過ごし方」
この章では、昼食後の眠気の対策を含めた、午後のパフォーマンスを上げる方法が紹介されています。
いずれのランチも、タンパク質の摂取量を多くし、血糖値を上げて眠気やだるさを誘う炭水化物は少なめにします
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
昼食後に眠くなる理由の一つが、血糖値スパイク。これは、昼食のよって血糖値が上がったため、インスリンが大量に分泌されて、急激に血糖値が下がること。下がる時に自律神経が副交感神経に変わるそうなので、そのせいでねむくなります。自分で食べるものを選べない場合は、いわゆる「野菜ファーストの食べ方」、野菜、タンパク質、糖質の順で食べるといいです。ただ、人の体は起きてから8時間後に一度脳の活動が低下します。つまり、眠くなりやすい時間帯です。睡眠不足だと眠気に負けやすいので、しっかりと睡眠をとったり、昼食後に仮眠をとることも効果があります。
昔のような農作業のように体力を消耗するような仕事は別として、頭脳労働で糖分が不足することはありません。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
将棋や囲碁の棋士を見る限りは、頭脳労働でも糖分は必要。ただ、一般的なデスクワークでは、それほど頭を使うわけではないので、糖分補給はあまり考えなくていいということだと思う。
第5章 疲れを翌日に持ち越さない「夜時間」の過ごし方
この章では、しっかりと眠るための夜の過ごし方について解説してあります。
夕食後から就寝まで少なくとも2時間、出来れば3時間は開ける必要があります
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
夕食後から就寝までの間隔は、ベストは3時間。理由の一つが、胃の中が空になるのに3時間ほどかかること。消化中だと、逆流性食道炎になったり、翌日胃もたれの原因になったりします。もう一つが、血糖値が落ち着くのに3時間ほどかかること。血糖値が上がり、インスリンが分泌されていると成長ホルモンが分泌されないそうです。大体、普通の人の場合、2時間半後に血糖値がマックスになるので、それ以降に寝たほうが睡眠の質が上がります。
深部体温を上げ、かつリラックスできる入浴法として、38〜40℃のお湯に浸かることを推奨しています。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
別の本に書いてあったことですが、浴室の広さや季節などにより、実際のお湯の温度は設定した温度よりも1℃ほど低くなることがあるそうです。なので、あまり数字にこだわらず、気持ちいい温度で入るのがいいと思います。気になる人は温度計で測ってみてはいかがでしょうか。
第6章 翌日のパフォーマンスに直結!「快眠」のための環境づくり
この章では、寝具や寝室の温度などについて、解説されています。
快眠できる寝室の温度は、冬は温度16℃以上、夏は26℃以下が最適と考えられますが、あくまで、目安であり、人によってかなり違いが出るところです。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
快眠できる室温の目安は、夏は26±2℃、冬は20℃位だと言われています。ただ、昼間にエアコンの効いた部屋にいる場合は低いほうが良いなど、昼間に過ごしている環境により左右されます。自分の適温を見つけることが重要です。
枕以上に大事なのはマットレスや敷布団なのです。
引用:「最強の睡眠 世界の最新論文と450年の企業経営者による実践でついにわかった」
枕とマットレス。どちらの方が重要かは意見が分かれるところです。個人的には、枕から変えるべきだと考えています。理由は変えやすいのと、マットレスを買う時に失敗しにくくなるからです。先に自分好みの枕を見つけておくと、マットレスを買う時に枕を持っていき、あわせることが出来るので、失敗しにくくなります。
本の感想
さまざまなことがこれでもかと、詰め込まれている印象。一番はじめの一冊には最適だけど、他に本を読んだことがある人には、物足りないかもしれない。ただ、寝具については他よりも詳しいので、知りたい人は読むといいと思います。
いかがでしたか。
仕組みから、寝具まで、さまざまなことが網羅的に書かれてありボリュームがあります。この本に書かれていることと少しずつ実践していけば、睡眠がよくなり、仕事のパフォーマンスも上がること間違いなしです。
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