こんにちは 管理人の井口です。
今回のテーマは「高山病」です。
先日、ツアーに参加して富士山に登りました。富士山といえば、日本で一番高い山で唯一高山病になる山です。登る前や山小屋に泊まるときも睡眠についての注意点がありました。そこで今回は、睡眠と高山病との関係から、高山病にならないためのポイントを書いていきます。
目次
・高山病とは
・睡眠と高山病との関係
・高山病にならないためのポイント
・山小屋での注意点
高山病とは
wikipediaでは、次のように書かれています。
高山病(こうざんびょう、altitude sickness)とは、低酸素状態に置かれたときに発生する症候群。
引用:wikipedia
簡単に言うと、「酸素不足による様々な体の不調の総称」でしょうか。厳密に言うと、2400m 以上(富士山でいうと5合目)でもなるらしいですが、よっぽど体調が悪くない限り五合目で高山病になることはないと思います。主な症状は、頭痛、吐き気、嘔吐、目まいです。
普通の人はだいたい八合目くらいから症状が出ることが多いそうです。ちなみに、ガイドの人の話によると、子供では小学校高学年から中学生くらいが一番高山病になりやすいそうです。
睡眠と高山病との関係
睡眠と高山病との関係は次の二つのポイントがあります。
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睡眠不足だと高山病になりやすい
まず一つ目のポイントは、睡眠不足だと高山病になりやすくなります。
高山病は、平たく言うと酸素が不足することにより脳の活動が低下することにより起きます。睡眠不足だと脳の活動が最初から低い状態なので、普通の人よりも早く脳の活動のレベルが低下しやすくなります。なので、富士山などの高山病になる可能性がある山に登る時は、事前にしっかり睡眠をとりましょう。
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眠ってる間でも高山病になる可能性がある
富士山に登るときは、ほとんどの人がご来光目当てに登ると思います。そのため、恐らく8合目から9合目にかけての山小屋で一泊すると思いますが、山小屋で眠ってる間に高山病になる可能性があります。
というのも、眠ってる間は、呼吸が浅くなりやすく、また小さい山小屋の中に人が密集して寝るために酸素が少なくなるからです。僕が参加したツアーでも、23人中今日上位登れたのは頂上に登れたのは18人でした。
また、高所で寝ると、酸素が少ないために中枢系の無呼吸になりやすくなります。これは、人間の体の仕組み上起きることで太ってる太ってないにかかわらずほとんどの人がなります(中枢系の無呼吸についてはこちらの記事でも紹介しています『睡眠時無呼吸症候群の基礎知識』)。なので、呼吸の数が減るので当然酸素不足になりやすくなります。
高山病にならないためのポイント
僕がツアーでもらったパンフレットには、高山病予防するためのポイントについて以下の6つが書いてありました。
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十分な睡眠をとる
先程も書いた通り、睡眠不足だと高山病になりやすいので事前にしっかりと睡眠をとりましょう。
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5合目付近で1、2時間の休憩を取る
これは、少ない空気に慣れるために必要です。出来れば、30分くらは付近を散歩したほうがいいかもしれません。
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ゆっくりとしたペースで歩く
これも少ない空気に慣れるためで、あまり急いで登っていると、当然ながら息が上がるのでより酸素不足になりやすくなります。焦らずに時間をかけてゆっくり登りましょう。
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こまめな水分補給
登山はかなりの運動量で、しかも夏に登ると思います。そのため汗をかきやすいので水分補給が重要です。水分不足だと血液がどろどろになり酸素が体に行き渡りにくくなるので、高山病になりやすくなります。もし、ガイドがいるツアーに参加した場合は、かなり頻繁に「水分を取ってください」と言われます。もちろん、塩分も摂った方がいいです。
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定期的に短い休憩を取る
酸素が少なくなってくると、当然脳の活動は低下してくるので疲れやすくなります。あまり休憩を取らずに一気に登ろうとすると、急にガクッと疲れが出てきてしまうそうです。ここでも、焦らずにじっくり行った方がいいということです。
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深呼吸をする
このポイントが一番重要で、「しっかりと深呼吸を意識する」ことです。僕がツアーでガイドの人に言われたことは、「口から息を吐いて、鼻から吸う」ことでした。
ただ、このまま実践しようとするとなかなか難しいと僕は感じました。そこで、いろいろ試した結果次のようにやると割とすんなりと深呼吸が意識できるようになりました。それは、「口から出来るだけ息を吐ききり、吐ききった瞬間に口を閉じる」という方法です。口を閉じているので自然に鼻から吸うことになります。なかなかうまくできない人は参考にしてください。
ちなみに、のぼり始めからやることも重要です。体がしんどくなり高山病になってからでは遅いので、登り始めたら出来るだけ深呼吸を意識しましょう。
山小屋での注意点
ご来光を見るのが目的なら、山小屋での宿泊が必須になります。しかし、寝ている最中は呼吸が緩やかになるため、高山病になる可能性があります。なので、山小屋での注意点を3つ書いていきます。
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寝るまでは外で過ごす
山小屋に泊まる時は、寝るまでは寒くても外で過ごしたほうがいいです。これは、ガイドの人もいわれていました。山小屋は狭い上に、20~30人くらいの人が一緒に泊まるので、どうしても酸欠状態に近くなります。僕も息苦しさを感じました。なので、外に出て過ごしたほうが呼吸はしやすくなります。
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横向きで寝る
寝る時は、横向きの方がいいです。というのも、空気が薄いので呼吸が大変な上に、大勢の人が雑魚寝で寝るので、スペースが余りありません。なので、隣の人の体に当たったりするので、人によってはストレスに感じると思います。また、横向きの方が呼吸がしやすいので、その点でもオススメです。僕は一度しか登っていないので比較できませんが、鼻孔を広げるブリーズライトのようなものを利用するのもいいかもしれません。しかし、横向きで寝る場合は、枕代わりになるものが必要なので準備しておきましょう。ないと、首が痛くなってしまいます。
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やはり深呼吸は大事
寝るときも上に書いた深呼吸が大事です。というのも、普段とは違う環境なので、興奮してなかなか寝付けないかもしれません。鼻から吸って口から吐く深呼吸は、リラックス効果もあるので、高山病予防もかねて寝る前にもしっかりとすることをオススメします。
いかがでしたか。
毎年多くの人がご来光を見ようと富士山に登ると思います。でも、高山病になって登頂を断念する人が少なからずいます。是非今回の記事を参考に登頂していただければと思います。
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