こんにちは 管理人の井口です。
今回は東洋経済社から出版されている「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」という本を紹介します。
目次
・基本情報
・著者の紹介
・本の特徴
・こういう人におすすめ
・目次と簡単な内容の紹介
・本の感想
基本情報
著者 葛西紀明
出版社 東洋経済社
価格 1300円+税
著者の紹介
著者は、言わずとしれたスキージャンプのレジェンドの葛西紀明選手です。ソチオリンピックのメダル獲得から連続オリンピック出場のギネス記録までご存知の人も多いと思います。今年47歳になられますが、いまだ現役でW杯に出場されていています。
本の特徴
この本は、葛西選手がアスリートとして、年をとっても体調やパフォーマンスを維持するために編み出したトレーニングや食事の方法論等がわかりやすくまとめられています。スキージャンプという競技は、体重の管理も大変なのでダイエットに関する項目もあります。決して、アスリート目線で書かれていなくて、誰にでも出来るようにわかりやすく書かれています。運動の項目などは、続けやすくするコツなども書かれています。所々スキージャンプの裏話的なことも書いているので面白いです。
こういう人におすすめ
- 40歳代になって体力不足を感じている方
- もっと健康で若々しくいたい方
- 葛西選手に興味がある方
目次と簡単な内容の紹介
はじめに
第1章 これだけで効果絶大!「疲れない体」を作る葛西式5大メソッド
この章では、疲労回復する睡眠のポイントからサウナの入り方まで疲れのとり方や体力をつけるためのランニングの方法まで書かれています。この章に書かれていることだけでも、実践してみると効果がありそうです(葛西さんの睡眠メソッドについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ『レジェンド葛西の睡眠メソッドを勝手に解説してみた』)。気になった箇所は、
「『疲労』が慢性的になっていくと『衰え』に繋がる」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
これが、葛西さんが考える衰えの定義だそうです。よく若々しい人のイメージって、年に似合わずエネルギッシュな人というイメージなので、確かにしっかりと疲れを取ることは重要なことかもしれません。
年をとると睡眠は浅く、短くなりやすくなります。そのため、疲れが取れにくくなります。現代人は、体よりも脳を使っているので、肉体疲労よりも脳の疲労が多いと思います。脳の疲労が残ると、無気力や体もだるく感じたりします。そうなると、休日ダラダラ過ごす等エネルギッシュに活動することが難しくなります。なので、年をとるほど睡眠は大事なことかもしれません。
「疲れない体を作る最大のポイントは、ズバリ『代謝』を上げることです。」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
代謝の定義は難しいですが、この本では「汗をかくほど体温が上がること」というようなニュアンスだと思いました。ネットには、「生体内のエネルギーや物質の変化の総称」のような意味が多いですね。
体温を上げること、上がることは睡眠に関しても重要で、睡眠の深さに直結します。体温が上がるほど、体温が下がります。そして、体温が下がれば下がるほど深く眠れるので、代謝が高ければ睡眠が深くなりやすくなります。
また、睡眠が深いほど疲労回復の作用がある成長ホルモンが分泌されるので疲れが取れやすくなります。そういう意味では、葛西さんの言う通り代謝は重要だと思います。
「背筋がまっすぐにピンと伸びている姿勢は、実は最も疲れない楽な姿勢であることに気づいた」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
アスリートの人は誰でも姿勢がいいですが(姿勢が悪いとほんとにアスリートかと疑ってしまいますが)、葛西さんも姿勢がいいです。最近は講演もされているそうなので、特に姿勢には気をつけられているのかもしれません。
ちなみに、姿勢に関する筋肉である抗重力は神経伝達物質のセロトニンの支配下にあります。簡単にいうと、「セロトニンが少ないと、抗重力筋がうまく機能しない」ということです。そういう場合、背筋を伸ばそうとすると、自分の意識で頑張らなければならないのですごく疲れます。
また、セロトニンは睡眠ホルモンのメラトニンの材料なので、姿勢が悪い人は快眠が難しくなります。普段猫背で姿勢が悪い人は、もしかしたらセロトニンが少ないのかもしれません。
「私は通常、サウナスーツを着てランニングをしています」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
葛西さんは、飛行機内では全く眠れないそうなので、移動時は大変つかれるそうです。その疲れを取る方法がこの言葉です。実際にランニングしてから寝るまで、どんな過ごし方をされているかわかりませんが、寝る前に大量の汗をかくのは、どうかなと個人的には思います。
というのも、汗をかく段階で体温が上がって下がリ始めています。大量の汗をかくとそれだけ体温が下がってしまうので、その後に寝ても体温の下がり幅が小さくなってしまい睡眠が深くなりにくくなります。なので、すぐに寝るのであれば、出来ればランニング後に一度オフロに入って体を温めた方がいいです。
ちなみに、寝る前の運動は、大体2時間前くらいに少し汗がにじむ程度がいいとされています。葛西さんにはちょうどいいかもしれませんが、普通の人はあまり真似をしないほうがいいかもしれません。
「私の平均睡眠時間は6時間と若干短めです」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
睡眠時間は個人差があるので難しいですが、僕の勝手な感想はもう少し長くしたほうが良くないかなと思います(余計なお世話ですが)。というのも、葛西さんはW杯で世界を飛び回る生活です。なので、時差の影響も考えるともう少し寝たほうがいいかもしれません。
睡眠時間が短いと後半に多くなるレム睡眠が取れなくなってしまいます。ノンレム睡眠はしっかり取れているので疲れは取れますが、夕方くらいになると疲れが感じやすくなります。実際には、オフの日にはいわゆる寝だめしているかもしれません。ちゃんと、夢を見ているのであれば大丈夫ですが。
第2章 40歳を過ぎても「太らない体」を手に入れる葛西式「最高の食べ方と飲み方」
この章では、主にダイエットの方法やお酒の付き合い方が書かれています。また、ダイエット食にもなるスープのレシピも書いてあるので、興味がある方は作ってみてもいいかもしれません。気になった箇所は、
「BMI値が21の場合、板の長さは最大で身長の145%」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
スキーのジャンプは、当然体重が軽いほど飛距離は出やすくなるので、上記のようなルールがあるらしいです。
ちなみに、本にも書いてありますがルールが変わった時葛西さんは、「減量が楽になる」と嬉しかったそうです。なんでも、体重コントロールをするために断食もするらしいので。また、長年の競技生活での経験から、今ではお腹の肉をつまむだけでおおよその体重がわかるそうです。
「夜に飲む時はデカフェ」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
デカフェは、いわゆるカフィンレスコーヒーのことです。本には、ノンカフェインと書かれていますが、実際にはゼロではなく極微量入っています。ノンアルコールのビールと同じようなものです。それでも、お茶を飲むよりは遥かに少ないので、コーヒー好きの人にはいいと思います。
ただ、カフェインに依存している場合、飲んでものどが渇いてまた飲みたくなるかもしれません。体がカフェインを欲している反応なので、注意をして下さい。
第3章 「老いない体」は下半身が作る 葛西式「下半身強化トレーニングとストレッチ」
この章では、足腰を維持するための下半身の筋トレが紹介されています。1章で紹介されているストレッチと組み合わせると効果が高くなると思います。
第4章 「折れない心」は「3角形の法則」で手に入れる 葛西式「メンタル強化メソッド」
この章では、葛西さんが考えるメンタルの整え方が書いてあります。現代社会はストレス社会なで、この章の内容はかなり参考になると感じました。気になった箇所は、
「ストレスを減らす第一歩は、とにかく仕事のことを考える時間を減らし脳を休ませること」
引用:「40歳を過ぎて最高の成果を出せる 『疲れない体』と『折れない心』の作り方」
この言葉は、結構目からウロコでした。真面目な人ほどやっぱりつい仕事のことを考えてしまいます。なので、いかに考えないで過ごすかということを考えたほうがいいかもしれません。そういう意味では、色々な趣味を持っている人はストレスに強いと思います。
第5章 心が劇的に強くなる、本番で最高の成果が出せる 最強の「イメージトレーニング」と「呼吸法」を初公開
この章では、葛西さんが実際にしているイメージトレーニングの方法や緊張を克服するための呼吸法が書かれています。以前に阪神の投手だった下柳さんの本を読んだことがあるのですが、アスリートの人がするイメージトレーニングはものすごくリアルに想像することのようです。
葛西さんの場合、あまりにもリアルなので、頭が騙されて感情が反応して泣いてしまうこともあるそうです。詳しいポイントは、本に譲りますが、すぐには難しいレベルで練習が必要です。しかし、一度出来るようになるとあらゆることのシュミレーションに使えそうでした。
本の感想
僕は、葛西さんのファンだったのもあるし、睡眠について書かれていたのもあって、本書を購入しました。睡眠についてもそうですが、4章のメンタルについての考え方は本当に参考になりました。
いかがでしたか。
睡眠についての記述はほんの一部分ですが、メンタルストレッチや運動など健康を管理するための考えや具体的な方法が沢山書かれています。年をとってきて、お腹が出てきてメタボが心配という人は一度読んでみてはいかがでしょうか。
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