「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」の紹介

今回は、青春出版社から出版されている「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」という本を紹介します。


目次
基本情報
著者の紹介
本の特徴
こういう人におすすめ
目次と簡単な内容の紹介
本の感想


基本情報

著者 三島和夫
出版社 青春出版社
定価 1,500円+税

著者の紹介

著者の三島和夫さんは秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座教授を務められています。1987年に秋田大学を卒業後、同大学精神科学講座講師、同助教授、スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を歴任されています。また、日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事も務められています。厚生労働省の睡眠薬の臨床試験ガイドラインや休薬するためのガイドライン作りにも携わっていらっしゃるみたいです。睡眠研究一筋のスペシャリストと言えると思います。

本の特徴

基本的には、昼間のパフォーマンスを上げるためにしっかり寝ようというスタンスの本です。睡眠の仕組み等の説明は少なめで、快眠できるコツが多く書かれています。本の前半は睡眠の役割や睡眠不足の弊害などが書かれています。後半は、Q&A方式で快眠や昼間の覚醒度を上げるコツが説明されています。最初の方に、睡眠不足かどうかがわかるセルフチェックがあるので、興味がある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

こんな人におすすめ

  • 昼間にしっかりと目が覚めたい人
  • あまり睡眠に関する知識がない人
  • 睡眠の勉強を始めたばかりの人

目次と簡単な内容の紹介

序章 「頭が冴える」は戦略的に作り出せる!

1章 一流ほど睡眠にこだわる理由

この章では、主に睡眠不足の様々な弊害について書かれています。気になった箇所は、

「毎週末パキスタンとかネパールなどのアジア旅行に出かけているようなものです。」

引用:「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」

よく「週末に寝だめをしている」という人はいますが、人は寝だめは出来ない事がわかっています。そして、あまりにも長く寝すぎることへの弊害を例えて言ったのが、上の文章です。長く寝るとそれだけ体内時計が遅れてしまうので、いわば時差ぼけと同じです。毎週末に海外旅行に行く人はいないでしょうが、それと似たことをしています。寝だめをするのであれば2時間が限度なので気をつけましょう。

「危険運転が格段に重くなり『重度の眠気の症状を呈する睡眠障害』も処罰対象になった。

引用:「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」

これは驚きました。最近は特に夜行バスで居眠り運転で事故になるケースが見られます。実は、「眠たい」と感じている状態は、ほろ酔いの状態と同じ状態であるといわれています。つまり、「お酒を飲んでいる状態と同じくらいのパフォーマンスしか出せない」ということです。なので、飲酒運転が犯罪なのであれば、重度の眠気がある状態も同じと言えます。ただ、眠気は波があり、アルコールと違って判断が難しいかもしれません。

「日本は先進国の中で珍しく女性が短い」

引用:「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」

日本は先進国のなかでは、睡眠時間が短いといわれています。45~49歳の働き盛りが一番短いそうですが、特に女性が短いそうです。これは、日本は女性が家事や子育てをすることが圧倒的に多いからだと思います。最近は、パートではなくフルタイムの社員で働く女性も増えているので、男性も家事ができないと大変です。それでなくても、派遣等非正規で働く人が多くなっているので、。これからは、家事や子育ても夫婦で助け合って行く時代でしょう。

2章 ”しつこい疲れ”は睡眠が9割

この章では、睡眠不足と疲労の関係について書かれています。睡眠不足になる理由などの書かれているので、最近疲れやすいと感じている方はチェックしてはいかがでしょうか。

「若年層の間では『新型うつ』と呼ばれるタイプが増えています。「出社すると具合が悪くなる」など、目の前のストレスへの耐性が弱い一方、旅行や趣味など好きなことができるのが特徴です」

引用:「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」

うつ病といえば、何事もやる気がなかったり、落ち込みやすくネガティブな思考になるというイメージがありますが、最近は新しいタイプのうつ病が出ているらしいです。それが上の記述ですが、実際にどんな感じなのかはわからないのでなんとも言えないですが、文章だけで見るとよく不登校の子供の初期症状と似ているかなと思いました。多分ストレスによる体の体調の不調なのでしょうが、傍から見ると子供みたいだなと思われそうで大変かなと思います。

「眠気は取れたとしても、疲れは取れません」

引用:「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」

これは、昼寝に関する記述です。昼に眠たくなるのを防ぐために仮眠を取りましょうという人は多いです(僕もそうです)。ここで、著者が言いたいのは、多分「眠気のもとである睡眠物質は減らせますが、疲労回復の作用のある成長ホルモンは出ない」ということだと思います。人間は昼間は起きて夜ように出来ています。なので、交替勤務等で昼間寝ても、夜と同じように疲れが取れるとは限りません。休みの日に眠たくなって長めの昼寝をしてしまうと、夜に寝れなくなって疲れが取れなくなるので注意して下さい。

「『近くにないと具合が悪くなる』と言う声があるほどです」

引用:「かつてないほど頭が冴える! 睡眠と覚醒 最強の習慣」

これは、スマホ依存に関する記述です。さすがに、ここまで来ると立派な依存症と言われても仕方がないレベルです。ここまでいかなくても、なかなかやめられない人も多いかもしれません。スマホが睡眠に良くないことは多くの人が経験的に知っていると思います。ただ、最近はSNS依存やネット依存などもあり、スマホ依存に拍車がかかっているかもしれません。最早日常に欠かせないスマホだからこそちゃんとした付き合い方をマスターする必要があるかもしれません。

3章 「質の高い睡眠」だけが脳に施す最高のメンテナンス

この章では、睡眠の役割や睡眠サイクル等睡眠そのものの解説が書かれています。クロノタイプと言われる朝型、夜型の説明も書かれています。

4章 「新しい常識」を味方につければパフォーマンスが上がる

この章では、昔から言われていた睡眠に関する常識の中で間違っているものをピックアップして、説明されています。勘違いしたままだとストレスになったり、最悪の場合体調を崩したり、不眠症になる場合もあるかもしれません。あまり睡眠について詳しくない場合は一度読んで見る価値はあると思います。

5章 ベスト・コンディションに導く実践・睡眠スキル

ここでは、Q&A方式で様々な快眠するコツや昼間のパフォーマンスを上げるコツが書かれています。

6章 「覚醒」と「睡眠」の相乗効果が生み出す最強の24時間

この章では、5章よりももう少し具体的な細かいコツが書かれています。カフェインの摂り方や昼寝のコツ、運動に関することも書かれています。

本の感想

この本は、あまり睡眠の仕組み的な記述よりもコツや睡眠不足の弊害などにページを割いています。寝具よりも生活習慣に関する事が多いですが、睡眠不足と疲労の関係は参考になりました。

いかがでしたか。

この本は、どちらと言うと初級者向きです。寝具よりも生活習慣を変えることで睡眠の質を上げようとしています。もう何冊も睡眠の本を読んだことがある人は、少し物足りないかもしれませんが、始めたばかりの人は参考になると思うので、興味がる方は一度読まれてはいかがでしょうか。

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