セロトニン メラトニンよりも重要な神経伝達物質

こんにちは 管理人の井口です。

今回のテーマは、「セロトニン」です。
セロトニンは、神経伝達物質(脳内ホルモン)の1つです。睡眠においては直接的には関係が無いのですが、睡眠ホルモンのメラトニンの材料になるので、そういう意味ではとても重要な役割があります。今回は、そんなセロトニンの特徴について書いていきます。


目次
興奮系の神経伝達物質
日中に脳を覚醒させる
セロトニンとメラトニンの関係
セロトニンは性格にも関係している
今回のポイント


興奮系の神経伝達物質

セロトニンは、神経伝達物質の中では興奮系に分類されます(調整系に分類されることもあります)。つまり、脳を興奮させる作用があるということです。あと、重要な作用として、精神の安定があります。ドーパミンやノルアドレナリン等の働きを調節し、感情を一定に保つ働きがあります。

セロトニンが不足すると、うつ病や不安障害(パニック障害など)になります。だから、うつ病の薬の中には、セロトニンを増やす薬があります。

また、脳の中にあるセロトニンが増えすぎると、セロトニン症候群と呼ばれる病気になります。主な症状は、不安、イライラ、幻覚、吐き気などです。ただ、精神疾患等で精神病の薬を飲んでなければ、気にしなくていいです。

セロトニンの大半は消化官にあって、消化官の動きをの動きを、調節しています。増えすぎると、下痢になったりします。あと、血小板に含まれていて、止血の作用があります。脳にあるのは、わずか2%ぐらいです。

日中に脳を覚醒させる。

セロトニンは、興奮系に分類されるので、セロトニンが分泌されると脳が覚醒します。つまり「目が覚めた」「起きてる」状態になります。これは、僕の経験ですが、セロトニンの分泌量が少ないと、頭がしっかりと働かないです。

精神を安定させる作用があるので、厳密言うと興奮するというよりは、「集中する」というほうが正確だと思います。セロトニンが不足すると、ちょっとしたことが気になったりして、注意力散漫になりやすくなります。仕事の生産性の面から見てもセロトニンは重要だと思います。

セロトニンとメラトニンの関係

セロトニンが睡眠に重要な役割をもつのは、睡眠ホルモンであるメラトニンが、セロトニンから作られるからです。

実は、メラトニンの分泌量は、思春期頃がピークで、あとはずっと下がり続けます。だから、年齢と共に睡眠時間が短くなるのですが、ただでさえ、短くなる睡眠時間がメラトニンが分泌量が少なくなると、さらに短くなります。その意味でも、日中にセロトニンをしっかり分泌させることは、とても重要です。

ちなみに、セロトニンの合成には、性別で差があることがわかっています。女性は、男性よりも合成スピードが遅いそうです。なので、女性の人は、男性よりもセロトニンを増やすことを意識したほうがいいです。また、女性は男性よりも感情表現が豊かですが、セロトニンに原因があるかもしれません。

セロトニンを増やす方法が知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。

「セロトニンを増やしてぐっすり眠ろう」

セロトニンは性格にも関係している

実はセロトニンは性格にも関係があります。正確にはセロトニントランスポーター遺伝子と呼ばれる遺伝子が関係しています。

セロトニントランスポーター遺伝子とは、セロトニンの伝達の情報が書き込まれた遺伝子で、セロトニンが働く度合いの維持に関係しています。組み合わせはLL、LS、SSの3種類あります。どれかは、国や民族レベルで決まっているそうです。

この遺伝子がLなら、少量のセロトニンでもレベルが維持しやすくなり、逆にSならセロトニンが少なくなりやすいということです。一説によると、LL型なら楽観的、SS型なら悲観的になるという人もいます。ただ、悲観的になるというよりは、周囲の環境に影響されやすい性格になるということらしいです。良くも悪くも「素直」ということでしょうか。実は、日本人は、SS型が8割で、LL型が19%しかいなくて、世界で一番割合が少ないそうです。日本人は世界で一番素直な民族なのかもしれません。

ちなみに、日本人は自己肯定感が欧米に比べて低いと言われます。個人的な意見ですが、セロトニントランスポーター遺伝子がSS型なのと、褒めるよりもダメ出しをする方が多いという文化が原因かもしれません。

今回のポイント

セロトニンは、興奮系の神経伝達物質で、脳を覚醒させる働きがある。
メラトニンは、セロトニンから作られる。

いかがでしたか

セロトニンは日中の覚醒からメラトニンの生成まで、人の生活に重要な役割があると思います。そんなセロトニンを少しでも意識してもらえたら幸いです。

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