睡眠と免疫力 知れば納得の関係

こんにちは 管理人の井口です。

今回のテーマは「免疫」です。

中国から発生した新型コロナウイルスが、日本でも流行しています。まだ治療法や薬が研究中のため、個人の免疫力が重要になってきます。免疫力を上げるにはしっかりと栄養を取ることもそうですが、睡眠も重要です。そこで今回は、睡眠と免疫力の関係などを書いていきます。


目次
睡眠不足が免疫力を下げる二つの理由
免疫力アップに重要なのはノンレム睡眠
時間もおろそかにしてはいけない
ワクチンの効果を100%引き出すにも睡眠が重要
睡眠とガン


睡眠不足が免疫力を下げる二つの理由

  • 免疫細胞の活動時間が減る

    以前NHK のガッテンで、免疫力が特集されていました。それによると、免疫細胞は、自律神経の一つである副交感神経が優位な時に活動するそうです。つまり、副交感神経が優位な時に、体中をパトロールするわけです。一方で、交感神経が優位の時は、病原体について学習しているそうです。基本的に人は、日中起きている時は交感神経が優位になり、寝ている時に副交感神経が優位になります。睡眠時間が少ないと、それだけ体中をパトロールする時間が短くなるため、免疫力が落ちるわけです。

    ガッテンの免疫力の回は、こちらからどうぞ。

    エラー - NHK
  • 免疫力を上げる作用があるメラトニンが減る

    これは少し違いますが、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンは、免疫力を上げる作用があると言われています。睡眠不足になるとメラトニンが減るということはないのですが、メラトニンが少ないと睡眠中に目が覚めることが増えたり、寝つきが悪くなるなど、睡眠に支障が出ることが多くなります。また、交感神経が働くとメラトニンの分泌が減ると言われているので、その点でも免疫力が落ちやすくなります。睡眠時間も短くなりやすいので免疫力がガタ落ちです。メラトニンは、神経伝達物質のセロトニンから作られるので、セロトニンの分泌を増やしましょう。

    セロトニンの分泌を増やし方はこちらの記事を参考にしてください。「セロトニンを増やしてぐっすり眠ろう」

ガッテンでも紹介されていましたが、アメリカのカーネギー・メロン大学のシェルドン・コーエン氏が、ライノウイルスという鼻風邪のウイルスを直接鼻の粘膜に付着させて、2週間で何人の人が発病したかという研究をしました。結果、睡眠の質が悪化している人は発病率が50%だったのに対し、良好な人は14%くらいだったそうです。

コロナウイルスだと同じかどうかわからないですが、睡眠をしっかりとっていると、それだけ風邪等にかかりにくいということは確かだと思います。睡眠時間が短い人は、新型肺炎にもかかりやすいかもしれないので、気をつけましょう。

ガッテンでは、少しの仮眠でも効果はあるそうです。なので、どうしても、睡眠時間が取れないという方は、昼に仮眠を取りましょう。

効果的な仮眠のとり方はこちらの記事を参考にしてください。「効果的な仮眠のポイントと注意点」

免疫力アップに重要なのはノンレム睡眠

では、睡眠のどの部分が重要なのかというと、ズバリ「ノンレム睡眠」です。なぜなら、ノンレム睡眠中は、副交感神経が優位になってるからです。

免疫力アップに重要なノンレム睡眠ですが深ければ深いほどいいです。というのも、深いほど、副交感神経が働き、ノンレム睡眠の時間も増えるからです。ノンレム睡眠が浅いと、疲労回復の作用がある成長ホルモンが分泌量が減ります。そのため、翌朝起きても、だるくて疲れが取れてないと感じることが多くなります。もし、「最近寝ても疲れが取れない」と感じていたら、睡眠が浅くなっている可能性があるので、気をつけましょう。

睡眠の質をあげたい方はこちらの記事をどうぞ。「睡眠の質を上げる方法はこれだ!」

ちなみに、夢を見ることで有名なレム睡眠中は、交感神経と副交感神経が頻繁に切り替わります。なので、レム睡眠は「自律神経の嵐」とも呼ばれます。

時間もおろそかにしてはいけない

先程、免疫力アップにはノンレム睡眠が重要だと書きましたが、睡眠が深ければ短くても良いかというとそうではないです。理由は、「睡眠時間が短いとレム睡眠が不足するから」です。

レム睡眠自体に免疫力をあげる効果があるかどうかわからないです。しかし、レム睡眠は人間が生きてく上で必要不可欠な睡眠だといわれています。なので、長期にわたってレム睡眠が不足していると、体はどうにかしてレム睡眠を取ろうと工夫を始めます。その結果、本来なら睡眠の終わりの頃によく出るレム睡眠が睡眠の初めの方に出るようになります。そのため、相対的にノンレム睡眠の時間が減ってしまうわけです。

1,2日程度ならいいかもしれませんが、睡眠時間を短いけど、深く眠れるように気をつけてるから大丈夫と思っていたら手痛いしっぺ返しがあるかもしれません。睡眠はやっぱり、深さも時間も重要だということです。

 

ワクチンの効果を100%引き出すにも睡眠が重要

11月や12月頃になると、インフルエンザのワクチンを接種する人も多いと思います。しかし、睡眠不足だとワクチンを接種しても、インフルエンザにかかってしまう可能性があります。なぜなら、睡眠不足だとインフルエンザウイルスの抗体が十分にできないためです。

そもそも、ワクチンを接種したからといって、すぐに抗体ができません。一般的なインフルエンザワクチンだと抗体ができるまで大体2週間かかると言われています。その間、免疫細胞が頑張って抗体を作るわけですが、睡眠不足だと当然抗体を作る時間が限られてしまうため、不十分なまま期間が過ぎてしまうわけです。ある研究では、4時間ほどしか眠ってない人は、7時間半、8時間眠った人と比べると抗体の反応が50%だったという研究もあります。また、その後7時間ほど眠っても抗体は増えなかったそうです。

つまり、ワクチンの効果をしっかりと出すためには、接種してから2週間はしっかり眠った方がいいです。もし、仕事等が忙しくて睡眠時間が満足に取れないという人は、たとえワクチンを接種しても、油断せずに手洗いうがいをしっかりしましょう。

 

睡眠とガン

免疫力はガンにも関係があります。ガンは何かというと、細胞分裂のときにできた失敗作です。なので、ガンは日常的に発生しているのですが、免疫細胞がその都度退治してくれています。ただ、免疫力が落ちていたりすると、退治しきれずに残ってしまい、そのがん細胞が大きくなりガンになるわけです。

高齢者は免疫力が落ちているため、癌になりやすいのですが、細胞分裂も少ないため成長そのものが遅いです。しかし、若い人は細胞分裂が活発な為、一度できるとあっという間に成長してしまいます。そうならないために、しっかりと眠りがん細胞残さないようにしましょう。

いかがでしたか。

新型コロナウイルスの猛威はまだ続くのではないかと考えています。大半の人は、軽症で治るらしいですが、かからないことに越したことはありません。手洗いやうがい等しっかりしつつ、睡眠もしっかり取って、新型コロナウイルスに負けないようにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました