NHK BS1「眠りの科学」を解説してみた

こんにちは 管理人の井口です。

今回は一月9日にNHK BS1で「世界のドキュメンタリー 『眠りの科学』」が放送されました。2016年9月1日に放送された番組の再放送でした。ちなみに、ドイツで製作された番組です。当時は、自分の睡眠改善で精一杯でテレビを見る余裕はありませんでしたが。今回は、番組の内容を解説をしたいと思います。


目次
鳥にもノンレム睡眠とレム睡眠がある
半球睡眠について
100年前には9時間寝ていた
直感と睡眠
夢の内容に意味はあるか
認知症と睡眠


鳥にもノンレム睡眠とレム睡眠がある

一般的には睡眠に限らず科学研究で使われるのはネズミだと思いますが、番組では鳥を使って研究している人が紹介されていました。何でも鳥にも人と同じようにノンレム睡眠とレム睡眠があるそうです。

元々ノンレム睡眠は原始睡眠と呼ばれていて、蝿にもあります。その後、進化していく過程で脳が大きくなったために、レム睡眠が必要になったと考えられています。ただ、鯨やいるか等は泳ぎながら眠るため、レム睡眠が無いとも言われていて、研究者の間で議論になっているそうです。

半球睡眠について

先程イルカや鯨が泳ぎながら眠ると書きましたが、なぜそれが出来るかというと右脳と左脳を交互に眠る「半球睡眠」が出来るからです。イルカや鯨に限らず、長距離を飛び続ける渡り鳥なんかも半球睡眠をとります。

人間はどうなのかというと、実はイルカほどの完全なものは出来ないですが、半球睡眠もどきが出来るといわれています。どういう時かというと「普段とは違う環境で眠る場合」です。恐らく、番組で紹介されていた鳥が敵から身を守るために半球睡眠を取るように、慣れていない環境なので不測の事態に備えようと、体が本能で警戒モードになるのだと思います。

例えば職場のソファーで眠るといった場合になりやすいかもしれません。もちろん、熟睡は出来ないので疲れは残ります。徹夜をしないといけない時などは仕方ないですが、出来るならちゃんと家に帰って寝たほうが疲れは取れます。

100年前には9時間寝ていた

何でも今から100年前には9時間寝ていたそうです。今は大体7時間くらい。その差2時間。結構長いです。

100年前というと日本は大正です。大体今から100年ほど前にヨーロッパで電気による照明が家庭でも普及したみたいです。それにより、夜でも活動できるようになり寝るのが遅くなったと思います。

9時間も寝れるかなと思うかもしれませんが、今よりも肉体労働が多く、また日の出と共に起きたでしょうからもう少し短いかもしれません。どちらにせよ、今よりは長く寝ていたことは間違いないと思います。

直感と睡眠

睡眠不足だと、直感が鈍くなるそうです。番組では、直感を検証する題材としてギャンブルが選ばれていました。

直感はどのように判断するかは難しいですが、一説には感情を伴った記憶(例えば傷ついて悲しんだ記憶や負けて悔しい思いをした記憶など)と論理的な思考が合わさって判断していると考えられています。そして、その判断をしている前頭前野の腹内側部という場所が睡眠不足だとあまり働かなくなるそうです。

実は、睡眠不足だと感覚を司る頭頂葉の働きが鈍くなり、思考を司る前頭葉が過剰に働くといわれています。すると、今目の前のことを調べたりするよりも、経験則で動くようになりヒューマンエラーがおきやすくなります。前頭前野の腹内側部という場所は、体の感覚の情報が入ってくる場所でもあるので、睡眠不足になると、今目の前に関する情報が不足するため直感が働かなくなるということかもしれません。

夢の内容に意味はあるか

夢に関する研究をしている人も紹介されていました。以前の記事にも書きましたが僕は、夢の内容のそのものにはあまり意味がないと考えています(以前に書いた記事はこちら『夢の正体は何なのか』)。

番組では、夢は昼間起きた出来事を記憶する際に記憶を並び替えたり組み替えたりする作業の一部らしいです。例えるなら、本棚に新しい本を入れるために今まであった本を取り出して整理している感じです。取り出す本に意味はないように夢の内容もあまり意味は無いようです。

夢の意味を研究している人も実際には、ある程度の期間の夢の内容からその人の考え方や心理等を読み解けるといった感じです。どちらかというと、フロイト心理学の夢診断に近いかもしれません。

あと意外だったのが、男性と女性とでは夢の内容が違うそうです。女性は、悪夢を見る割合が男性よりも多かったり、人間関係に関する夢が多いそうです。男性は災害に関する夢が多いそうです。ただ、夢は起きた後大抵忘れてしまうので、実際その通りなのかはわかりません。インパクトのある夢は覚えているので男女の考え方の違いかもしれません。

認知症と睡眠

睡眠不足が続くと認知症になりやすくなると言われています。快眠すると脳内の原因物質が洗い流されすからです。その洗い流すメカニズムが説明されていました。

なんでも、脳内の細胞が少し小さくなってその間を脳脊髄液が流れて洗い流すそうです。言ってしまえば、家で掃除をする時に物を片付けた後、窓を開けて埃やごみを風で吹き飛ばす感じでしょうか(例えるには難しいですが)。でも、眠ると細胞が小さくなるのは驚きました。人の体はよく出来ているものです。

睡眠と認知症については、こちらの記事も参考にして下さい。「睡眠は認知症予防になる?!」

いかがでしたか。

睡眠を科学的に研究するのは、歴史が浅くまだまだの部分もたくさんあると思います。また、個人差も大きいので、研究も一筋縄ではいかないかもしれません。ですが、こういった研究のデータが、快眠する手助けになることは事実なので頑張ってほしいですね。